自分用メモを公開している感じ

IT/デザイン/伝え方

文書をわかりやすく書く技術が重要である理由

更新日:

図司
どうも、zushi-labの図司です。 はじめましての方、はじめまして。

 

世の中には「自分」だけではなく「他人」が存在してます。

「自分」と「他人」との関わりには意思疎通することが必要ですが、仕事やWebでは口頭ではなく文書により意思疎通することが多いです。

これは、意思疎通したい相手と自分との時間について、口頭であれば時間を共有する必要があるものの、文書であれば時間に制限がなくて済むからだと思っています。

このように文書とは、仕事やWebにおいて頻繁に用いられるものですが、一見「誰でも書くことができる」と思われがちにも関わらず、実は「上手く書く技術とは、世の中や組織の効率を格段にアップさせるスキル」であると認識されてませんね。

ということで、今回、自分がインプットしてきた読書による知識や仕事で実践してきた経験から、文書を書くことについてまとめてみます。

1.文書をわかりやすく書くことが最重要である理由

読み手の時間を節約できる

これにつきます。

情報多寡の世の中で忙しく過ごす人たちは文書を細かく読んでいる時間がないので、読み手に速く理解させることや疑問を持たせないことが重要。

ナポレオンが「物の窃盗があっても時間の窃盗がないのはおかしい」というような名言を残していた(出所不明)と記憶してますが、
人の時間には1時間でも1分でも金銭的な価値があると考えると、読み手の時間を節約できるということはそれだけで価値があるわけです。

そのためにいくつかポイントをまとめてみました。

2.わかりやすく書く3つの大前提

まず大前提を3つ語ってみます。

(1)全体像を最初に示す

いきなり詳細な話に入ると何の話をしているのかわからなくなります。
そのため、まずは何の件かわかるように冒頭で全体像を示します。
(トピックや状況によっては結論を最初にもってくることが必要な場合も当然あるけど)

(2)構成やストーリーが大事

全体の構成としては、

「概要」→「詳細」の順
「大きい」→「細かい」の順

などにすると良いです。

あとは、最初から最後までのストーリーを作ること。

例えば社内の稟議資料では定番の型が決まっています。
「経緯→問題点→解決策→すべきこと」みたいな型です。

(3)最小の文字数で、最大の理解を与える

文書の文字数(総量)を小さくすることが大事です。
長い文書はそれだけで読む気なくなるので。

とは言っても理解できない内容だったり、説明が不足していたりするのはそもそもの目標を達成できていないのでダメです。

具体的には以下①②などの方法があります。↓↓

①構造の最小化

「検査を行う」という言葉は、「検査する」という言葉にできます。

これは文字数を削減するだけではなく、文の構造としても
「検査を(目的語)+行う(動詞)」 から
「検査する(動詞)」 に縮小できるので、思考の面でもシンプルにできています。

②因数分解

「私の趣味はAだ。他にもBでもある。」から
「私の趣味はAとBだ」 にすることができます。

このあたりは、ビートたけしが映画を撮るときの心得として同じようなことを言ってます。
4人倒すのに4回拳銃を撃つのではなく、1回撃ってシーンを切り換えて4人倒れているような話。

3.これも欠かせない5つの大事なポイント

大前提に続いて、欠かせない大事なポイントも5つ挙げてみます。

(1)論理的に正しいこと

「魚を食べると体に良い」と聞くと納得しがちですが、
これは「魚を食べる」と「体に良い」との間に実は論理の飛躍があります。

魚を食べて摂取できる栄養素は何か。
その栄養素は体にどのように作用するのか。
そもそも体に良いとはどういう状態を指すのか。

などが説明されていません。
そういう「?」が浮かんでしまうような文書は論理的に正しくないので望ましくありません。

(2)自然発想に逆らわない。

時間軸は過去から現在、未来へと移っていきます。
坂道にボールを置くと低い方へ転がります。

こういった自然な発想に逆らう表現はしないようにします。

文書でも「次はこう来るだろう」と予想される「流れ」が存在します。
その流れに逆らうと一気に頭に入ってこなくなるものなので。

(3)そこまでに書いてあることだけで理解できる。

文書はその文書「全体」を読むことで「全体」を理解できれば良いのではなく、
「そこまでに書いてあること」だけで「そこまでに書いてあることを理解できる」のがベストです。

全体を読まないとわからない文書では、やはり途中に「?」がが浮かんでしまいますから。

(4)情報の重みづけをする

本題からそれる内容、細かい説明、優先順位の低い情報などなどは別に分けて記載します。

伝えたい部分、本質の部分、議論すべき課題などが浮き彫りになることで、
読み手が次に何をすれば良いのか考えやすくなります。

(5)うがった見方をしても別の意味に捉えることができないように書く

ロゲルギスト「物理の散歩道 第4」(岩波,1969)に、
「黒い目のきれいな女の子」という表現が様々な解釈で捉えられる話があります。
「黒い目」なのか、「黒い、目のきれいな」なのか、などなどです。

歴史的な書物には、その書物の解釈本のようなものもあります。どう読み、どう捉えるのかが書いてあります。
自衛隊の集団的自衛権の話も日本国憲法9条の解釈の仕方が複数あるから意見が割れるのです。

参考:他にもまだまだある文書をわかりやすくするポイント

これまで「大前提3つ」と「大事なポイント5つ」を挙げましたが、他にも知っておいてほしいポイントはたくさんあります。

以下は長いので興味ある人はどうぞ。

*格助詞「で」を避ける

「で」は怖いもので、「において」「なので」「かつ」「によって」など様々な言葉の言い換えとして使われますが、意図を伝えたい場合には言い換え前の言葉を使う方が断然わかりやすくなります。

*書式の統一。内容が大事とは言っても基本は見栄えから

フォントや文字サイズをむやみに変えないようにします。
また、長文を読ませるのに適したフォントがあったりもするので、書式についての知識も得ておくべきです。

これは、センスではなく体系化された知識の習得ですので頑張りましょう。

*重複排除。漏れ排除。つまりはMECE(※)の徹底。

内容に重複(ダブり)や漏れ(抜け)がないか。
これはMECE(ミーシー)と呼ばれており、コンサルの人達がロジカルシンキングの基礎としている考え方です。
2.(3)で書いた「最小の文字で最大の理解」の話にも近いですが。

*特殊(専門)用語、省略語は避ける

NHKなどでも「マグニチュード」のことをわざわざ「地震の規模を示すマグニチュード」と都度説明しています。
このように、読み手がわからない可能性のある用語はなるべく避けるのが望ましいです。

*具体的にする。パッとイメージできるよう、抽象的な表現は避ける。

例えば「思考力」という言葉については、その言葉自体は世の中のあらゆる事象から抽象化された言葉であって、思考力っぽいものを表現するときに非常に役立ちますが、実際に「思考力とは?」と問われると「常に疑問をもつ力」「最後まで考え抜く力」「物事を論理立てて積み上げる力」など言い方はたくさんあるはずで、意味合いは違うものになってきます。

エセ専門家や詐欺師などはこういった抽象化された言葉を好んで使い、相手を分かった気にさせます。ヒドい。
本当に理解してもらうには具体化させた言葉を使うことが必要ですよね。

*単位や時間軸などを比較しやすいよう次元を合わせる。

2リットルペットボトルと一升瓶のどちらが大きいかはなんとなくわかると思いますが、どのくらい違うのかはわかりにくいところです。
そのため、一升瓶については、「一升」が「1.8リットル」であるという情報を文書中に示しておくと分かりやすくなります。

他にも、パート代の計算で「900円×6時間=5,400円」と書いてしまう人もいると思いますが、
本来「900円」の部分は時給なので、「900円/時間」という表記が正しいです。
これは単位同士の式にすると明確になります。
「円×時間=円」というのはおかしいですよね。
「円/時間 ×時間=円」がやはり正しいのです。

*視覚特性(見やすさ)を重視する。デザイン(レイアウト)も重要。

読書感想文などを書く時には「文の書きだしは1マス空ける」と習いましたが、これは「文や段落ごとに行を空けない」というルールがあってのことです。
仕事で使う文書は小説ではありませんし、Webサイトも文書だらけではありません。

そのため、状況に応じて行を空けたりすることで読みやすさを向上させることができます。
またその行を空けるサイズ感も読みやすさを左右します。
先にも触れましたが、こういったものはセンスではなく体系化された知識の習得でなんとかするものです。

*翻訳とは直訳ではない。

翻訳や伝聞などを記載するときに、直訳や聞いたままで書くのではなくわかりやすく再構成するのも書き手の役割です。

*事実と意見の違い

「カラスは黒い」は「事実」と言えます。(例外とか黒の定義とかは今回考慮しません)
一方「この本は面白い」というのは一見「事実」のように見えますが、本当は「意見」のはずです。

このあたりを明確に意識していないと、気付かないうちに文書の論理が破たんしている場合があります。

*文を短く言い切り、次の文頭を接続詞でつなげる

「彼は背が高いので、天井に手が届く。」という一文については、構成要素が「背が高い」と「手が届く」の2つなので、2つを独立させたうえで接続詞(そのため、ついては、また、一方など)でつなぐ方法があります。

「彼は背が高い。そのため天井に手が届く。」です。

これは状況によっては必ずしもそうした方が良いとは言い切れないものの、両方を思い浮かべ、より分かりやすく表現できる方を採用できるようになっておくと良いですね。

*誤字脱字を無くし、表現を統一する

よくあるのが「および」と「及び」の混在や「終わった」と「終った」の混在などです。
これらは当然早い段階で校正されるべきです。

*羅列は3~5つ前後まで

リストや選択肢が多いと思考停止します。
思考停止せず内容を確認したり判断をくだしたりできるのは、3~5つ程度だと思っています。
電話番号も最大4文字までで区切りますし、この記事も3~5ずつの階層にしています。

実際に、この記事の最後の「参考」の章は非常に読みにくいですよね。

まとめ

色々と記載してきましたが、これらを突き詰めていくと、書籍や新聞、NHKのアナウンスの人達の仕事のレベルに達してきます。
これは、世の中に出回っている公式度の高い文書には「共通の書き方」がある、とも言えます。
そのため、「共通の書き方」に沿っていないと、読み手にとって「違和感」として残ることになるとも言えます。

前述のとおり、こういった部分は体系化された知識を参考にしつつ地道に自分で実力を磨いていくしかありません。
仕事を効率的にまわしたかったり、多くの人に読まれるブログを書きたかったりする人にとって重要な基礎知識になるますので良く考えてみてください。

参考になるサイト

公用文における漢字使用等について(PDF)
http://www.clb.go.jp/info/other/houreiniokerukanji.pdf

見やすいプレゼン資料の作り方
http://www.slideshare.net/yutamorishige50/how-to-present-better

中央大学理工学部情報工学科 科学技術系日本語
http://www.ise.chuo-u.ac.jp/ISE/outline/Gmajor/nihongo/

参考にすべき書籍

分かりやすい表現の技術

ちゃんと伝わる!「説明」のコツ

できるプログラマになる!「伝える」技術

図司
どうも、zushi-labの図司でした。

PC

PC

  • この記事を書いた人
  • 最新記事

ご参考に

1

図司どうも、zushi-labの図司です。 はじめましての方、はじめまして。「ゆとりずむ」という社会派(?)なブログを運営しているIT技術者に らくからちゃ氏という方がいます。 知識と経験があることに ...

2

図司どうも、zushi-labの図司です。 はじめましての方、はじめまして。「アート」と「デザイン」について 「アート」や「デザイン」と言うと「それって芸術分野??」って結構多くの人が思ってるはず。 ...

3

図司どうも、zushi-labの図司です。 はじめましての方、はじめまして。幼少期のマンガの影響 ドラゴンボール 幼稚園~小学校の頃、ドラゴンボールの新刊を買ってもらうのを楽しみにしていました。人造人 ...

-IT/デザイン/伝え方

Copyright© 【 zushi-lab 】 , 2019 All Rights Reserved Powered by AFFINGER4.